パワーシートが動かないのは、シート本体、シートメインフレーム、パワーシートスイッチ、パワーシートモーターの不具合が主な原因となります。
乗用車のシートには左右分割タイプのセパレートシート(バケットシート)と、左右が曲がったベンチシートがあります。
セパレートシートはセダンやクーペなどのフロントシートやミニバンのセカンドシート(キャプテンシートとも呼ばれます)などに採用され、ベンチシートは軽自動車や商用車のフロントシートやセダンやステーションワゴンのリアシートなどに主に採用されます。
パワーシートとは、電動モーターでシートポジションを調整可能なシートのことで、かつては高級車の代名詞となるぜいたくな装備でしたが、現在ではコンパクトカーや軽自動車にも装備が広がっています。
標準的なパワーシートは、シート前後とシートの高さ、リクライニングを操作する6way(6方向)が一般的ですが、高級車になると可動部分が多くなり、シート座面の傾きやランバー(腰)サポートの調整機能を追加した8wayや10wayの設定もあります。
シートメインフレームとは、シートの骨格となる重要なパーツで、丈夫なパイプフレームを溶接して作られています。
パワーシートスイッチとは、パワーシートを操作するためのスイッチで、シート座面の側面、シートバック側面、ドアトリムなどに備わります。
(引用元:カープレミアサイト パワーシートが動かない 原因を解決する方法)
シート本体の不具合でパワーシートが動かないときは、シート下に備わる配線の異常、モーターの故障が原因として考えられます。
接続カプラーやコネクターの接触不良を起こしていたときは、配線の接続部分を必要に応じて点検清掃し、故障を発見した場合は新品パーツに交換します。
配線の断線やモーターの故障が疑われるときは、検電テスターで通電を確認し、故障を見つけたときは必要に応じて配線の修理やパーツの交換を行います。
シートメインフレームが原因でパワーシートが動かない場合は、フレームの固定ボルトやナット緩み、シート本体の腐食や歪みなどの可能性が考えられます。
また、シートメインフレームの固定ボルトやナット緩みは、適切なトルクでボルトやナットを増し締めすることで問題が解決します。
シート本体の腐食や歪みは通常の使用環境ではあまり起こらない不具合ですが、事故歴や水没歴のあるクルマでは、パワーシートが動かなくなる原因となります。
その場合はシート本体のASSY(アッセンブリー:複数のパーツが組み上がった状態で本体(ASSY)交換で対応することになります。
パワーシートスイッチが原因となる場合は、接続カプラーやコネクターの不具合、配線の断線に加えてスイッチボックス内のスイッチ接点の腐食や接触不良が疑われます。
スイッチボックスを車体から取り外して、点検清掃や部品交換で修理を行いますが、それでも症状が改善されないときはパワーシートスイッチ本体を交換します。
(引用元:カープレミアサイト パワーシートが動かない 原因を解決する方法)